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既存事業のノウハウを活用し、新製品の開発、対象マーケット(商流)の変更を要し、開発資金の不足、開発技術のノウハウの不足、販路を効率的に開拓する人材の確保や戦術の組み立てまで、実行のために必要なことが山積みになっていた。本当にいいものが作れるはずなのに、踏み出せずに2年が経過していた。

事業をセロベースから構築

創業から20年衛生管理のプロ向けの製品を工場、研究所向けに製品開発、納品展開をしてきた。今後の事業展開にどこから手をつけていくべきなのか。
メーカー自身も次のステップを踏み出したい気持ちはあるが何から手を付ければ良いかわからない状態に陥っていた。「いいものさえ作ればいずれお客様がついてくる」「ではその良いものとは?」と自問自答の続けていたそうだ。

我々から本来(既存)のユーザーである「プロフェッショナル」なお客様のみにしられている商品ではなく、一般のお客様に幅広く使ってもらえるような仕組み作りが必要ではないか?と問題提起し、
高度な衛生管理基準を求める施設以外に廉価で提供可能なタイプを生産することで事業の拡大と安定を目指すことに決定した。
そのための以下の5つの課題を設定し、クリアしていく方策をとった。
1.廉価版の開発・対象マーケットを広げる

工業デザイナーの確保と商談の実施。

2.金型加工から樹脂加工の体制を構築

工金型、開発工程を見据えた提携先の確保。(当社顧問団のルートにて信頼できる委託先の提携を進めた。)

生産コストが販売力に直結するため、非常に重要なポイントであった。

3.打ち切りモデルではなくStock収入型へのシフト、経営の安定化

適切に製品を使っていただくことや、中小企業としての製品の動作保証をサービス化することで、顧客の満足度を上げる試みを実施。結果として販売後の安定ストック収益を得られるモデルが構築できた。

4.開発にかかる資金の調達

樹脂加工の金型展開により、大きな資金の用立てが必要になっていたが、金融系機関の交渉に難航していた。新しいものを作るという話にもかかわらず、製品が完成する見込みがもっと見えないと資金は提供できないと進まず。当社からの出資とプロフェッショナル人材の経営体制強化を行い、当事業のコンセプトを理解しシードに出資が可能な投資家をアレンジ。必要資金の調達を行った。

5.新たな販路、提携先の確保(人員、販売ツール制作)

当社のプロフェッショナル人材による人脈支援で、販路開拓。直接営業や代理店開拓を展開中。

営業資料のライティングからデザイン起こしまで請負い、訴求力を補強。

さらに特殊なブランディング手法で、メディア掲載の積極的露出を実現し、営業支援活動を展開中である。